「便が出なくて憂鬱」「気になって他事しても集中できない」
「便が出ない時はどうしたらいいの?」
「そもそも便秘って?」
こんな風に思うことありませんか?私は管理栄養士ですが、便秘とは長い付き合いをしています。母親によるとミルクしか飲んでいない頃から便秘だったそうです。こんな私が便秘について知っておくとよいことをまとめました。良かったら最後まで読んでみてください!
便秘とは
みなさんはどんな時に便秘だと思いますか? 慢性便秘症診療ガイドライン2023では、便秘は
「本来排泄すべき糞便が大腸に滞ることによる兎糞状便(とふんじょうべん:小さなコロコロ状の硬い塊状の便・硬便),排便回数の減少や,糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責(どせき:おなかに力を入れていきむこと),残便感,直腸肛門の閉塞感,排便困難感を認める状態」
慢性便秘症診療ガイドライン2023
と定義されています。つまり?となりませんか?私は「うまく排便できない状態のこと」を”便秘”と定義されていると解釈しています。何日以上排便がないというような基準もありますが、基本的には日数に関わらず、排便がうまくできていなければ便秘だといわれます。
便秘の原因
便秘は大きく分けて2種類あります。”急性便秘”と”慢性便秘”です。一般的に排便回数が週3回未満の時に慢性便秘といわれるそうです。慢性便秘は大きく分けて次の4つに分類されます。
①器質性 ②症候性 ③薬剤性 ④機能性
さらに機能性は次の4つに分類されます。
①弛緩性 ②痙攣性 ③直腸性 ④食事性
一般的にいわれる”便秘”は機能性便秘のどれかに該当する場合が多いそうです。日本人の現状について、2022年(令和4年)の国民生活基礎調査では、便秘の有訴者率は、全体で3.6%であり、人口あたりだと約450万人となります。慢性便秘症の有病率は用いる診断基準によってばらつきがあるそうですが便秘で悩む人は少なくないことはいえるでしょう。
(参考:日本消化管学会『便通異常ガイドライン-慢性便秘症』 https://jpn-ga.jp/wp-content/uploads/2023/03/jga-benpihen-draft.pdf)
慢性便秘症の原因として、性別、身体活動性の低下、特定の基礎疾患(精神疾患や神経疾患など)、腹部手術歴、一部の薬剤があるといわれています。他にも食物繊維の不足、運動不足、腹筋力の低下、ストレス等による自律神経の乱れ、便意の我慢、浣腸の濫用などが挙げられます。食物繊維や水分摂取量の低下等の生活習慣については原因としてよくあげられますが、エビデンスは不足しているようです。定義が明確でないように、便秘はこれ!といった一つが要因となっている場合は少なく、様々な要因が関与して起こっているのではないかと思います。
(参考:日本消化管学会『便通異常ガイドライン-慢性便秘症』https://jpn-ga.jp/wp-content/uploads/2023/03/jga-benpihen-draft.pdf)
食物繊維が便秘に効く理由
食物繊維は主に「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があるといわれています。水溶性は便を軟らかくし腸内の通過を良くし、不溶性は便のかさを増すことで腸を刺激し、腸の動きを助ける働きをします。ただし、どちらかに偏ると下痢になったり便秘が悪化したりする可能性があるため、バランスよく摂取することが大切です。 食物繊維の機能は様々で便秘のみにとどまりません。詳しくはこちらのブログに記載しています。
便秘改善のための食物繊維の摂取量
WHOによると食物繊維の摂取量は一日当たり25~29g以上が良いと報告されています。同時に、日本人成人(20歳以上)における食物繊維の摂取量の平均値は令和6年国民健康・栄養調査において1日18.1gとなっており、目標量より大幅に少ないことが分かっています。そのため、日本人の食事摂取基準(2025年)では目標量を成人(18~64歳)で男性は一日22g以上、女性は一日18g以上を目安としています。(参考:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001396865.pdf)
もちろん現状に個人差はありますが、多くの人は意識して摂取しなければ25g以上になりにくいと思います。
また、食物繊維を摂取するうえ分かっていることは下記のようなものがあります。
- 水溶性と不溶性の2種類をバランスよく摂取すると良い
- キウイフルーツ、プルーン、サイリウム(オオバコ)は自然排便率、排便回数を増加する
- キウイフルーツが腸管内水分を増加させる可能性がある
- 米や豆由来の食物繊維が多く含まれる食事やヨーグルトなどの乳酸菌食品が有効
- 食物繊維とともに水分を多く摂取すると排便回数が増加する
(参考:日本消化管学会『便通異常ガイドライン-慢性便秘症』https://jpn-ga.jp/wp-content/uploads/2023/03/jga-benpihen-draft.pdf
上記をふまえて、何か始めたいと思っている方には”キウイを食べる”、”水分補給をこまめにする”ことから始めるのがおすすめです。
それでも改善しない場合
便秘の原因は多種多様で特定するのは難しいかもしれません。なので気長に食事や運動、睡眠などバランスよく自分に合った生活習慣を見つけてみてください。そうすることで便秘が改善するかもしれません。
また、これまで紹介した以外にも改善方法や原因はありますが、次のような症状がある場合は医療機関への受診をおすすめします。
- 強い腹痛や吐き気、発熱を伴う場合
- 便に血が混ざっている場合
(参考:日本臨床内科医会 わかりやすい病気のはなしシリーズ49 病気のはなし49_2版1刷.indd)
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。前述したように、便秘は様々な要因が絡んでいることが多いと思われます。すぐに改善するかしないかは分かりませんが、気長に色々試して、自分に合った方法を見つけていきましょう。見つかったらコメントで教えて頂けると嬉しいです。そして今日もお疲れ様です。また別の記事でお会いしましょう。

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