食物繊維とは?種類・効果・1日の目標量を管理栄養士こめちゃんがわかりやすく解説

「食物繊維についてなんとなく耳にしたことはあるけど、結局何をどれくらい食べればいいの?」「手軽に摂れる方法は?」

そんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

私は管理栄養士として働きながら、一児の母として毎日家族のごはんを作っています。

今回は食物繊維について、専門的な知識をできるだけわかりやすく、忙しい日常でも実践しやすい内容でまとめました。

ぜひ最後まで読んでみてください。

食物繊維とは

食物繊維の定義はまだ十分には定まっていないが、食事摂取基準ではその科学性をある程度担保しつつ、活用の簡便性を図ることを目的として、難消化性炭水化物を食物繊維と呼ぶこととし、炭水化物から食物繊維を除いた部分を糖質と呼ぶ。

参考:食事摂取基準(2025年版) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316464.pdf

人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体。

参考:記事・用語辞典メニュー 食物繊維(厚生労働省) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-016

一言でいうと、消化されない炭水化物ということですね。

たんぱく質、脂質、糖質など他の成分は大腸に行き着く前に消化されるけど、食物繊維は消化されないまま大腸へ行きつきます。

かつてはこの”消化されない”ことが”栄養にならない”としてとらえられていましたが、研究が進むにつれて健康維持に欠かせない成分であることが分かり、国が提示する食事摂取基準でも重要な栄養素として位置づけになってきています。

食物繊維の種類

食物繊維には大きく2種類あります。水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」です。

水溶性不溶性
特徴水に溶けてゼリー状になる水分を吸収して膨らむ
主な働き食後の血糖値の上昇を抑える
動脈硬化の原因物質を体外に排出する
便のかさを増すことで腸の蠕動運動を促進する
食品海藻、豆類、果物、芋類豆類、芋類、穀類、果物、きのこ類、野菜

参考:食物繊維の重要性(三重県栄養士学会) http://www.mie-eiyo.or.jp/minikoza/kizi/r0601.pdf

ただ、2種類といっても両者には様々な種類の食物繊維があります。そのため、日本人の食事摂取基準や食品成分表を出版する女子栄養大学出版部によると「巷でいわれているような両者の特徴や作用は、一概にはいえないことがわかってきました。」とされています。あくまで現在言われていることとして参考にしてください

どちらにしても、水溶性・不溶性どちらか一方に偏らず、さまざまな食品からバランスよく摂ることが大切です。

食物繊維の効果

食物繊維を摂取すると何が良いのか。たくさんあるので、みなさんに比較的身近な効果を4つご紹介します。

腸内環境を整える
食物繊維は私たちの身体に有用なビフィズス菌を増やし、有害な腐敗菌を減少させるという報告がされています。
便秘の改善
便のかさを増し、大腸を刺激することで排便をスムーズにします。
血糖値の上昇を緩やかにする
胃から小腸への移動を遅くするため、食後の血糖値の急激な上昇を抑え、少量のインスリンで糖を効率よく代謝します。
コレステロールを下げる
食物繊維は腸内細菌を増やし、それがコレステロールを吸収しにくい形に変換することで、コレステロールが体外に排出されやすくなります。つまり、コレステロールが多くならない環境を整えるということですね。

参考:食物繊維の保健効果 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim1987/8/2/8_2_125/_pdf

1日の摂取目標と現状

種類と効果を踏まえて、どれだけ摂取したらよいのでしょうか。また、現在の日本人はどのくらいの摂取量なのでしょうか。

食事摂取基準2025年版において食物繊維の目標量は成人男性で1日20g以上女性では1日18g以上と設定されています。

理想的な摂取量は成人で1日25g以上と考えられており、世界保健機関(WHO)でもこの量の摂取が推奨されています。ではなぜ日本の目標量はそれ以下なのでしょうか。それは令和6年の国民健康・栄養調査において現在の日本人(成人20歳以上)の平均摂取量が18.1gであったからです。

食物繊維の不足は以下のような病気や症状のリスクが高まるといわれています。

  • 便秘
  • 大腸がん
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 高コレステロール血症

他にもさまざまな不利益を引き起こすことが分かっていますが、とにかく、不足して良いことはないようです。

食物繊維が多い食品

では、具体的に何を摂取したらいいのか、食物繊維の多い食品をまとめました。

分類食品名
穀類大麦、押麦、ライ麦、オートミール
いも及びでん粉類じゃがいも、さといも、さつまいも、こんにゃく
豆類あずき、大豆、ひよこ豆、いんげん
種実類チアシード、あまに、あさ、えごま、ごま、落花生、ココナッツ、アーモンド
野菜類切り干し大根、グリンピース、ドライトマト、しそ、えだまめ、ごぼう、モロヘイヤ
果実類レーズン、かき、なつめ、いちじく、プルーン、バナナ、ドライマンゴー、アボカド
きのこ類きくらげ、しいたけ、しめじ、エリンギ、えのき
藻類ひじき、寒天、海苔、わかめ、昆布

参考:食品成分表のデータベース https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html

全ての食品が含まれるため食物繊維総量ランキング上位50位のうち、私目線で一般的に馴染みのある食品を抜粋しています。

摂り方と注意点

① 摂り方のコツ

  • まずは主食を見直す。(例)白米→白米+もち麦、食パン→全粒小麦食パン
  • 旬の食材を取り入れる。決まった食品を摂取し続けるのも良いですが、より、様々な種類の食物繊維を摂取することにつながると思います。

参考文献:食物繊維の必要性と健康(厚生労働省) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-05-001

② 注意点

  • 食物繊維を意識して摂取するように、水分も意識して増やしましょう。便の嵩を増やす種類の食物繊維は水分がないと便秘を引き起こす可能性があります。
  • サプリメントなどの健康食品を利用する際は、過剰により腹部膨満感や下痢、便秘を引き起こす可能性があります。食物繊維の種類によって症状が現れる量や症状が異なるので、少量から試すようにしましょう

参考文献:食物繊維の働きと1日の摂取量 (健康長寿ネット)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html

参考:食物繊維の摂りすぎは何グラムから?摂りすぎへの対処法も解説【腹痛・便秘・下痢】(一之江駅前ひまわり医院)  https://soujinkai.or.jp/himawariNaiHifu/excessive-intake-of-dietary-fiber

まとめ

今回は食物繊維について知っておくとよい点を簡単にまとめて紹介しました。一言に食物繊維といってもたくさんの機能や種類があります。日本人全体でみるとその摂取量は効果の得られる量よりもはるかに少ないと言われていますが、読んでくださっているみなさんの中には摂取できている方もいるかもしれません。私は食物繊維に関して、自分に合う種類と量を見つけることが大切だと思います。この記事がみなさんの参考になれば嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

そして、今日もお疲れ様です。

また別の記事でお会いしましょう。

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